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大腸カメラ(大腸内視鏡)の本音

大腸カメラ(大腸内視鏡)って聞いたことありますか?

結論から申し上げますと、大腸カメラ(大腸内視鏡)は患者さんが我慢する検査ではありません。これが15年間、虎の門病院で大腸外科専門医として研鑽してきた僕の結論です。自称、大腸がんコンシェルジュ。今回は大腸カメラ(大腸内視鏡)マニアの僕が一般の方向けに熱く語ります。

 

最近、芸能人の大腸がんが報道される機会が増えています。検診の便潜血陽性で大腸カメラ(大腸内視鏡)をすすめられた経験のある方もいると思います。大腸がんは食生活の欧米化などから今後も増加傾向が続きます。

大腸カメラ(大腸内視鏡)検査(大腸内視鏡検査)とはお尻(肛門)からスコープの先端にCCDカメラが付いた内視鏡を入れて、回腸末端(小腸の最後)まで到達し、そこから大腸全体を診る検査。1965年から大腸カメラ(大腸内視鏡)の試作機第一号が製造され、市販化されたのは1969年、とされています。

大腸カメラ(大腸内視鏡)の一番の目的は大腸がんの発見(予防)といっても過言ではないでしょう。

近年、前がん病変の段階である腺腫(ポリープ)を早期に切除することによって、大腸がんの予防につながる、という報告が多数されており、エビデンス(過去のデータに基づいた統計学的な実績)が確立されてきています。

まさしく、大腸がんの最大の予防は大腸カメラ(大腸内視鏡)を受けることに尽きるのです。

大腸がんは、検診の便潜血陽性、あるいは肉眼的(目に見える)な血便、便秘、下痢、しぶり腹、吐き気、嘔吐、腹痛、食欲減少、体重減少、貧血、腸閉塞など多彩な症状を呈します。

大腸カメラ(大腸内視鏡)は他にもクローン病、潰瘍性大腸炎、虚血性腸炎、大腸憩室症、ベーチェット病、腸結核、細菌性大腸炎、ウイルス性大腸炎、などの直接診断にもっとも有効です。CTや腹部超音波、カプセル内視鏡よりも、直接診るので、一番確実な検査方法です。

 

しかしながら、

大腸カメラ(大腸内視鏡)はつらい検査、という声を多く聞きますし、大変な検査で便潜血陽性や症状があっても受けたくないという人が多いのも事実。つらい検査が常識となり蔓延していると思います。。。

 

大腸カメラ(大腸内視鏡)マニアの僕はこの時世に、一人憤りを感じています。

大腸カメラ(大腸内視鏡)は適切に施行すれば、つらい検査ではありません!!

一般の人が敬遠する、人から聞いた大腸カメラ(大腸内視鏡)の負のイメージを構成するものは大きく2点。

逆に言うと、この2点の攻略が楽な大腸カメラ(大腸内視鏡)を提供するコツと思っています。

 

①下剤を服用すること

②検査による痛みが伴うこと

 

①の下剤ですが、大腸の中の便を検査前にきれいに洗い流すことが必要です。大腸に便が残っている状態では検査の精度が落ちてしまいます。このためには検査に伴い下剤の服用が必要になりますが、当院では何種類もある前処置用の下剤の中から、少しでも楽にできるように工夫をしています。詳細が知りたい方は直接、来院して聞いてください。

 

②に関しては、ズバリ、医師の経験によるところが非常に大きいです。一般の方はなかなか医師側の技量がわからないと思いますが、ためらうことなく、それぞれの施設の施行医にカメラ経験数や専門医取得状況(主に消化器内視鏡専門医)を聞いてみてください。大腸カメラ(大腸内視鏡)が得意な医師はこの質問に喜んで答えてくれます。

医師側のテクニックとしては、腸管全体像を常にイメージする、いかにしてS状結腸を伸ばさないか、たたみ込んで進展させないか、αループ、γループをつくらないか(作るとしても、意図的にかつ最小に)、脾彎をスムーズに越えるか、送気は最小限にする、無用なpushはしない、それぞれのスコープの特徴をよく理解してそのメリットを最大限引き出す、などなど。

ちなみに僕は昨年度の全大腸内視鏡到達率は100%です(全周性の進行大腸がんや憩室による狭窄例を除く)。

技術も大事ですが、最も大切なのは、この検査は決して楽な検査ではない、ということを施行医が理解し、想いやりの心を常に抱き続けること。胃カメラ(胃内視鏡)と共通しますが、医師のみならず看護師さん含むチームで、施行前から(前処置の段階から)十分に安心していただけるまで説明し、やさしく、丁寧に施行すること。

便潜血が40歳以上から推奨される時代ですから、将来的に、楽に安心して精度の高い検査を受けることのできる内視鏡を求めて、患者さんが客観的に施行医を選べる時代が、到来します。大腸カメラ(大腸内視鏡)マニアの僕として現在の状況は一般の方が優劣を判断するには、非常に客観性の指標が乏しく、不透明感が否めません。その施設の検査医の全大腸到達率、施行件数、腺腫発見率等が公開される時代がきても良いと思っていますし、そうであって欲しいと思っています。

これらのことが、少しでもつらいという間違った大腸カメラ(大腸内視鏡)のイメージの払拭につながるからです。そして、究極は大腸がんの撲滅にもつながる、という壮大な僕の構想、夢につながります。

 

まとめますと、

桜新町・用賀の『せたがや内科・消化器クリニック』の大腸カメラ(大腸内視鏡)の特徴は

・鎮静によるほぼ無痛の検査

・プライバシー重視の安心検査

・おなかが張らない二酸化炭素送気

・その場で日帰りポリープ切除

・生体モニター完備の安全な検査

・連携されたチームによる快適な導線

・最新機能の苦痛の少ない大腸カメラ(大腸内視鏡)

・拡大機能つきの最新カメラによる早期病変の検出

・進行がんならば、虎の門病院と連携し、治療方針(腹腔鏡手術、ロボット手術)の迅速な決定

そして、一番大事な

・想いやりの気持ち

 

 

カメラ(胃カメラ(胃内視鏡)・大腸カメラ(大腸内視鏡))はつらい検査である、という常識を非常識に。

カメラは楽な検査である、という常識の創造。

これが僕の開業目的の1つです。

 

世田谷区桜新町・用賀の『せたがや内科・消化器クリニック』は大腸がんの早期発見、早期治療に努めています。進行がんが発見された場合でも、虎の門病院で早期の手術が可能。大腸がんの診断から治療、アフターケアまで。大腸がんコンシェルジュの富沢までおまかせください!

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