前回まで開業までの日記として
について書きました。
今回は防火管理者又は防災管理者になるための資格を取得する講習について書きます。
僕のクリニックでは僕が防火・防災の責任者となります。
JR秋葉原駅から徒歩数分の東京消防庁消防技術試験講習場にて2日間、9時~17時の講義と実習に参加してきました。甲種と乙種の2種類がありますが、どんな大きさの建物にでも対応できる甲種の資格を選択。
座学で結構、しんどかったですが、実践的な内容が多数。
毎年4万件の火災が発生している起きている日本。消防法第8条で定められている防火管理とは結局火事を出さない!につきること。『昭和47年千日デパート火災→ここから防火管理の各種法が整備された』や『昭和57年ホテルニュージャパン火災』『平成13年歌舞伎町ビル火災』から近年では『平成28年糸魚川大火』『平成29年アスクル基幹物流センター火災』そして今年の『京都アニメーション放火事件』。事例を勉強し、火災に至った原因、盲点を分析し歴史から、教訓を学びました。
消防法第36条で定められた防災管理とは地震やNBC災害(核(nuclear)、生物(biological)、化学物質(chemical))が起きたときにしっかりと対応すること。知らないと知っているでは大きな差があります。地震大国である日本の事例と対策について学習。世界の11プレートのうち、日本の近郊には4つのプレート(太平洋プレート、フィリピン海プレート、北アメリカプレート、ユーラシアプレート)が重なり、全世界で発生する2割の地震がここで発生していること。まだまだ記憶に新しいマグニチュード9.0の東日本大震災。津波の他にも、液状化、ライフラインの途絶、道路・鉄道の交通不能、火災など多くを経験したことを再度、振り返りました。
単独の火事は文字通り防火で、防ぐことができます。しかしながら、地震は防ぐことはできません。今回の講習会では今後、必ず起きる南海トラフ地震について強調していました。最大津波はビル10F分に相当する32m(桜新町クリニックモールを余裕で飲み込む高さです)。予想死者数は東日本大震災の17倍の32万人、損害は東日本の10倍以上の215兆円。。。
防ぐことができないのなら、どうするのか。対策、備えが重要になります。耐震住宅、耐震建物、屋内の家具の固定、津波からの早期避難、消火器など防火の備え、最低3日分の食糧、簡易トイレなど。普段忘れがちな地震に対する備えについて勉強してきました。
防火・防災ともに、あたりまえのことをきちんと行うことが非常に大切。備えあれば憂いなし。改めて認識した有意義な2日間でした。
今までの専門医資格に加え、今回新たに防火・防災管理者(甲種)の資格を取得。
『せたがや内科・消化器クリニック』は大腸がん検診を積極的に行っています。
健康も然り。備えあれば憂いなし!