皆さんは今までに飛行機に乗り遅れたことはありますか?
いや、これはどうしても書いておかないといけないと思いましたので、自分の忘備もふくめて残します。誰かの参考になれば良いですが。
9月の連休中に北海道に帰省。事件は最終日の帰りの日です。
新千歳空港発AIRDO:12時20分→羽田14時到着便が、もともとの予約便。
今回4泊5日間で帰省。東京に帰る前日にも千歳12時20分発の確認メールが送られてきていました。ここまではこの認識で良かったのです。
がしかし、なんと当日になって、僕は何を思ったのか、なぜか12時20分の便(正)を14時20分出発の便(誤)と朝から勘違いしてスケジュールを立てていました。最寄りの駅(新札幌)から新千歳空港までJRの快速で約30分だから、新千歳空港の北海道ラーメン道場で梅光軒の醤油ラーメン食べて帰ろう。えびそば一幻は混んでいる時間帯だから今回はやめておこう。たぶん、梅光軒の方が回転率は高いだろう。ラーメンのあと、じゃがポックルと白い恋人を買って帰ろうかな。そんなことを考えながら、やや余裕を持って12時には自宅を出発しようと考えていました。
最終日ですから、のんびりと午前中を実家で過ごして11時15分過ぎころから荷造り。もう一度、飛行機を確認しよう、とiPhoneで出発時間を見たとき、、、愕然としました。一瞬、時間が止まり、周囲の音も停止し静寂に包まれました。
人間は受け入れたくない事実を目の当たりにした時、まずは否定する生き物です。僕は間違っていない、飛行機が間違っているんだ、、、、と。しかし、これは現実、すぐさま気持ちをリセットしてAIRDOに電話連絡、なかなかつながりません。やっとつながり、『これから出発するのですが、間に合うかどうか微妙です。。』の主旨を伝えると、とにかく間に合う余裕がありそうならば、来てください、との返答。ただし、所定の時間までに保安検査場に間に合わなければ締め切りです、とも。
とにかく、行ってみる、と決めたこの瞬間から交感神経全開、スイッチオン。12時20分の便に向けて、手あたり次第、荷物を鞄に詰め込み、11時20分に自宅を出発!
ドキドキしながら最寄り駅の新札幌に11時35分に到着。11時44分のエアポート114号に乗車。乗車する車両もiPhoneで調べ、新千歳空港の改札に一番近い2号車2番目ドア付近にスタンバイ。ここから28分で新千歳空港。12時12分着予定。離陸の8分前に駅について、そこから空港へ移動し、はたして飛行機に乗れるのか?iPhoneのスキップ手続きで航空券の発券作業は不要だし、手荷物は機内持ち込みだし、もしかすると大丈夫か?こんな変なドキドキ感は今まで感じたことがないぞ。学会発表前や空手の試合前とは違って、これは確実に心臓に悪いドキドキだ。。このまま続くと洞調律から確実に不整脈になる。
新札幌、北広島、恵庭、千歳、南千歳に停車。各駅での停車時間はいつもと同じなのに、今回はとても長く感じる。次はいよいよ新千歳空港!トンネルの中の聞き取りにくい車内アナウンスに耳を傾けて降車側のドアを聞き分け、進行方向、ホーム側の最前列に陣取りました。靴紐が途中でほどけにように、しっかり2重に縛る。PASMOと携帯以外の財布や家の鍵は落とさないようにズボンから取り出し、背負っている鞄に詰める。いよいよ電車のドアが開き、この瞬間から猛ダッシュ。
地下1階の駅のホームから改札を抜け、3階の出発カウンターまで先ほどからの心臓に悪い変なドキドキを感じつつノンストップで階段を駆け上がります。3階まで呼吸をしないで数十秒で昇って、お土産コーナーの人混みをかき分けると、水色と黄色のAIRDOのサイン看板が見えた!12時15分到着!5分前どうだ、間に合ったぞ!これは間に合っているのか!?なんか閑散としていて微妙な空気が流れているぞ。
カウンターの受付の係の方に急いで声を掛けます。誘導してください!
ところが、やわらかい口調で、『まずはおかけ下さい』の言葉。こっちは急いでいる!早く案内してくれーい!がしかし、続けて『飛行機はまもなく出発します。保安検査場は15分前に通過しないとその飛行機には乗れません』、などの主旨の説明。
えっっー、と思い、一瞬そのようなリアクションを取りそうになりましたが、確かにそうです。航空券の但し書きにもそう書いてあります。購入時の注意にもそう書いてあります。明らかに僕の判断ミスです。新札幌を11時44分に出発する時点で、この12時20分発の飛行機には乗れなかったのです。すこしだけ、取り乱してすみません。反省の気持ちで、乗り越した後の手続きの話を聞いていました。とてもやわらかに、かつご丁寧に親身になって説明してくれました。こちらの気持ちをしっかりと汲み取ってくれ、素晴らしい対応に感心しました。
まずは飛行機離陸前のキャンセルとなったので、キャンセル料金は出発後よりも安くなること。
本日は連休最終日で東京へ帰る便は終日満席とのこと。
保安検査場を通って、キャンセル待ちのカウンターで待つこと、などなど。
最悪、本日中に東京には帰ることはできないな、と頭によぎりました。子連れでしたので、明日学校行けなくてごめんよ。でも子供は『明日も休める~♪』と僕とは対照的にうれしそう。複雑な心境でした。
説明を聞いているうちに、バックヤードからもう一人の係の方が本日21時の便でキャンセルが2席出ました、とのこと。すぐにその便に予約変更していただきました。最悪、21時の便で今日中に東京に帰ることができる。
予約した21時の前の日中の便のキャンセル待ちと、その便への振り替えも無料とのことでしたので当然リクエスト。12時30分現在、当日キャンセル順番待ちは僕らが1番目。ほんのちょっとは空港難民の気分も理解しよう、と飛行機に乗り遅れた気持ちをすぐに切り替えました。
新たに21時の航空券と、当日キャンセル待ちの航空券を握りしめ、空港内を散策。一応、ANAのカウンターに当日空きがあるか確認。2席、17時の便で確保できるとのことですが、めちゃくちゃ金額高し。やっぱAIRDOで帰ろう。。今の時間は12時半過ぎ、21時までこれから何しよう。。。せめて自分一人ならまだしも。。。
とりあえず、13時30過ぎに保安検査場を通過し、キャンセル待ちカウンターへ進みました。14時発の便は13時40分から、16時発は15時40分から、18時発は17時40分からと、それぞれ20分前からキャンセル待ちの呼び出しが始まるとの事です。今日はここで待とう!と覚悟を決めて座りました。
すると13時40分過ぎに係の方が、チケット確認にきました。『本日、もし2席(小1の子供と自分)空かなければ、別々の便で帰りますか?』『いいえ。席が離れても良いので、同じ便でお願いします。』『別々の便で帰ったとして、悪天候などで途中で千歳に引き返したり、仙台や新潟で緊急着陸することもあります』、との説明。小1の子供と別々の便で帰って、到着空港がそれぞれ別になった場合、想像しただけでも恐ろしいケースです。『1席だけ空くのでしたら、後の人を優先しますがよろしいでしょうか?』『良いです。』係員の方は僕らのキャンセル待ちの航空券と21時の便の航空券を預かってカウンターに戻っていきました。その後、13時50分ごろに僕らの次の番号のキャンセル待ちの方が1人呼び出しされ、14時便に案内されました。
やっぱ2人席は呼び出しの確立低いのかなぁ。14時便ではさすがに帰れないかぁ。保安検査場を逆流して戻って良いと説明受けていたので、やはりANAの高い当日券を買いに行こうかなぁ。でも、どうして係員さんは僕らのチケット預かっていったのだろう?事情話して、返してもらって逆流しよう。
ん??あれ?チケット僕らの手元にはないということは、これはもしかして手続きしてる?そう思った矢先に、なんと呼び出しが。まさかと思いつつ、カウンターに行くと、14時発の便、2名、しかも並び席でキャンセルが出ましたので、ご案内できます、とのこと!しかも3Aと3Bで前列の並び席です!よっしゃー!
ちなみに僕たちの先の呼び出しの1人の方は3Cでした。
強運の持ち主は今年7歳になったラッキーセブンの子どものおかげか。
結局、12時20分の便に乗り遅れた僕らは14時の便で無事、北海道を出発し羽田に無事到着し、東京に17時前に帰宅成功したのです。ありがとうAIRDO。学生の頃からずっとお世話になっています。これからもたくさん使うよ。
教訓:当然ですが、国内線、保安検査場は必ず15分前(その航空会社の規定の時間)に通過しましましょう。そうしないと飛行機に乗れません!
『せたがや内科・消化器クリニック』院長は北海道出身です。